ようこそ。アメリカ移住者Yascoのブログへ! 兵庫県出身の関西人。1999年大卒で超就職氷河期世代。日本での人生に見切りをつけ、2003年9月に企業インターンとして単身渡米。2003年−2004年はフロリダ、2004年からミシガンに在住。その後、数々の就労ビザを繋いで、2012年にグリーンカード取得。2017年7月に米国市民権取得により日本国籍喪失。よって、現在は米国籍のみを持つ、日系米国人1世と相成りました。波乱万丈な元日本人の人生を日本人の皆様に少しでもご紹介できればと思います。よろしくお願いいたします。

2020年11月7日土曜日

大混乱の米大統領選〜投票用紙に特殊加工?!の噂

 さてさてさて、とんだ”すったもんだ状態”になってきた米大統領選ですが、本日11月7日午後にバイデンが勝利宣言しましたね。それに追い討ちをかけるかの如く、トランプは、”バイデンは不正を隠すために焦って勝利宣言してやがる”と言って退け、自分の所有するゴルフ場へ行ったとか。さすがトランプ、根性座ってるわ〜(笑)なんて、思っていたのも束の間、先程、トランプ陣営から支援を求めるメールがやってきました。(何じゃこれ?!)




どうやらトランプは、”Election Defense Task Force"と言う緊急対策チームを立ち上げたようで、その運営のための献金を募っているらしい・・・選挙中にも散々献金募って、選挙後もまた・・・この献金を使って全米でトップクラスの(トランプ派の)弁護士をかき集めて不正選挙の訴訟を最高裁まで持っていく計画なのでしょう。

そもそもなぜ私がこのようなメールをトランプ陣営から受け取ったのかと言うと、トランプがミシガンでラリーをすると言うので、一応チケット取れるものなのか確かめるために申し込みした時に電話番号とEmailアドレスを登録したのが理由と思われます。あとは、5月頃にホワイトハウスへ直接投書した時にも連絡先登録したんだった・・・。

兎に角、トランプは証拠がない”不正選挙”と言う雲を掴むような話にすがってこの選挙騒動を長引かせる作戦のようです。

トランプに投票した私としては、不正選挙が本当にあったのであれば、是非トランプに無茶振り炸裂してもらって、暴いてもらいたいと思っています。が、しかし、選挙の結果がひっくり返ることはないと個人的には予想しています。

ただ、トランプとしては訴えを起こすことによって、少なくともバイデン&ハリスや民主党のイメージは悪くなりますので(既に悪かったのがさらに悪化する)、選挙の勝敗は置いておいても、訴訟問題に持っていって敵をある程度貶めることはできると言う魂胆ではないかと思います。

さて、我が州の激戦州ミシガンの現状ですが、デトロイト郊外に住む私の目から見て、これといって変わった動きはないようです。もちろん今後は変わる可能性は大いにありますが、今日の時点では至って私の地域の人々は平常運転っぽいですね。

多くの敷地に掲げていたトランプやバイデンの看板ももう取っ払われて、かえってちょっと寂しいような・・・ただし、これは全米最大のスイングステートであるミシガンのそれもデトロイト郊外だからでしょうか??不正集計の疑惑がかかった集計所のあるデトロイト市内に行くと騒々しいのかもしれませんね。郊外はもともとバイデン派とトランプ派が半々の地域なので、どちら派でもない中間派も多いのです。私の主人もそのひとりで、結局今回も不在者投票用紙を取り寄せておきながら投票しませんでした。


逆に、今、Youtubeなどを見てみると、アメリカ国外の人々、それも特に日本人の方々がこのトランプの不正選挙訴訟に釘付けになっているように見えます。

昨日、様々な日本人のYoutubeを見ていたのですが、何やら”全米の不在者投票用紙にはトランプの指示でGPSが暗号化されたチップやWaterMarkと言われる透かしが特殊加工されているので、どれが偽造投票用紙かトランプは直ぐに識別できる”などと言う噂がまことしやかに語られているのを観て、びっくりしました。

上記で述べたとおり、私の主人は不在者投票用紙を入手して投票しなかったので、その未使用の投票用紙が今も自宅にあります。そこで、その”特殊加工”を探すべく太陽光に透かしてルーペで調べて観ましたが、そんなもんは一切ありませんでした!この時の動画をYoutubeに上げますので、ご興味がある方はご覧ください。

よって、少なくともミシガンの投票用紙には特殊加工などはありません。そもそも、投票用紙は州によって印刷様式や書式が全然違います。選挙法も選挙管理システムも州政府が一切の権限を持っています。トランプが全米各州に投票用紙の発行に関する指示を出す権限はありません。それに、不正選挙の疑惑がかかっている激戦州の一つのミシガンの投票用紙にはそう言う加工はされていないので、トランプ逆転の証拠としては効力のない話になります。

よって、私の個人的判断で言うと、この”アメリカの投票用紙にはGPSや透かしが入っているので、偽装投票用紙の識別ができる”と言う噂はデマになります。

アメリカ在住のアメリカ人として、この噂が飛び交っている状況を見ていて面白いなと思ったのは、当事者である米国人より、外野にいる日本人の多くの人(トランプファン)の方がこの話題に熱くなっていることです。

私の周りのアメリカ人は大統領が誰になっても自分の日常生活の心配で精一杯なのです。今現在で言うと、最大の懸念事項はやはりコロナでしょう。それに伴って仕事と地元の治安です。治安という意味で言うと、選挙結果が長引けば長引くほど治安の懸念材料になりますので、アメリカに住むアメリカ人は正直なところ、どちらでもいいから早く決着つけて通常運転を再開してほしいと思っているはずです。少なくとも私はそう思います。因みに私は来週射撃訓練を受けて銃を購入する予定にしています。ミシガンには極右のマリシャと呼ばれるテログループが潜んでいて、トランプもそのグループを支持するような発言をコロナ拡大後に何度もしました。私はミシガンに関してはそれがトランプ敗北の原因ではないかと考えています。


今回は私はトランプに投票しておいて負けたので個人的には大統領に関しては残念な結果になりましたが、上院に関しては共和党が当確でほぼ間違い無いでしょうから、大満足です。しかも、下院も民主党は議席数を増やすどころか減らしてしまい、私の大っ嫌いなペロシが下される勢いになっています。これはシメシメと言うところ。こうなってくると、バイデンが大統領になっても極左議案は上院共和党が却下しますので、実質バイデン&ハリスは思い通りの政策は一切できないと思います。だから、バイデンにしろ、ハリスにしろ、かなり肩身の狭い4年間になると思いますよ。さて、お手並み拝見としましょう。

私は今回の不正選挙疑惑で、今後ますます民主党の勢いは弱まると予想しています。次の大統領選はもしかすると大統領も上院も下院も共和党が勝つかもしれませんね。私は兎に角誰が共和党から大統領に立候補しても共和党候補に投票します。


今回は以上にしておきます。この話をし始めるとキリがないので、また次回続きをお伝えしたいと思います。

ご覧いただき有難うございました。

2020年10月12日月曜日

【米大統領選】バイデンよあんたもか・・・マスク嫌いは民主党議員も同じのようです。

 私はいつも観るニュースチャンネルはFOXと決めています。

理由は、もうご存じの方も多いと思いますが、アメリカのTV局はあからさまに支持する政党を主張するのが普通で、大体FOX以外のTV局は全て民主党寄りで偏向報道が甚だしいのです。中でも極左なのはCNNで、トランプがよく”フェイクニュースばかり垂れ流しやがって!”と毛嫌いしているTV局ですね。私は前回の大統領選での戦いが始まるまで(2015年頃まで)毎晩CNNを観ていたのですが、トランプが候補者として出てきてからCNNの司会者やコメンテーターの発言が酷すぎて(不法移民を正当化するような非常識な発言など)、腹が立ってきたので、それからFOXに鞍替えしました。

FOXの番組司会者やコメンテーターの恐らく3/4くらいは共和党派で中には強烈な極右(トランプ崇拝者)もいますが、番組によっては司会者が民主党派もしくはちょうど中間派やトランプ嫌いだったりするし、大抵のディベート番組には必ず民主党派のコメンテーターも出ています。また、多くの司会者は白人ですが、黒人も意外といます。だから、FOXはアメリカのメインストリームメディアの中では一番公平な局と言えるのではないでしょうか。日本に流れるアメリカ発ニュースは大抵CNNのものである場合が多いと思いますので、是非これからはFOXニュースを情報源としてもらいたいと個人的には思います。

それに対し、例えば、CNNの番組で、トランプ擁護派的な発言をすると、そのコメンテーターはかなりあからさまな袋たたきに合います。その袋たたきに合っていたのが、今トランプ政権で広報担当官となっているマックナニー女史やコンウェイ女史です。このお二方は、袋たたきに合おうがどうしようが”トランプ大好き”をめげずに主張していたので、トランプに気に入られてホワイトハウスの主要スタッフになったのも当然でしょう。

で、今や毎晩FOXニュースを観ている私ですが、この週末に面白い画像を取り上げていました。

毎週土曜夜にWatters' Worldという若いハンサムなアンカー(共和党派)が司会する政治トーク番組があるのですが、そこでバイデンを始めとする民主党の下院リーダーであるペロシやその他の民主党議員の多くがテレビカメラが回っていない所では一切マスクせず他人の目の前で話していたり、マスクしてTV撮影していて撮影スタッフがいなくなると速攻でマスクを外している映像をすっぱ抜いていました。ペロシなんてヘアサロンへやってきてマスクしないで堂々としているところを隠し撮りされてましたね。

要は、マスク嫌いのトランプを嘲笑していたバイデンはじめ民主党の有名どころでさえ、テレビに映らない所ではマスクしていない事がバレてしまったわけです。正しく、”バイデンよ、おまえもか!”です。共和党にせよ、民主党にせよ、結局アメリカ人はマスクが嫌いなんですね。

こうなってくると、同じマスク嫌いでもそれをテレビカメラの前でも表明しているトランプの方が潔いというか正直者のような気がします。それに対して、バイデンはマスクすることによって自分の得点稼ぎかつイメージ操作のパフォーマンスをしているわけで、あざとさを感じてしまいました。やはり、バイデンはベテランの”政治家”なんですね。おまけにボケているとなると、バイデンが大統領になった場合、アメリカ人としては頼りなくてしょうがない。おまけに、つい先日北朝鮮が何やらまた軍事活動して動き出したとか。バイデンが率いるアメリカなんて北朝鮮にとってはちょろいもんでしょう。

しかし、こういう”すっぱ抜き映像”などはFOX以外は絶対放映しません。全くスルーです。

私はトランプのコロナ感染前までに不在者投票用紙にトランプに票を入れて投函しましたが、トランプがコロナに感染したことによりトランプからバイデンに心変わりしつつある有権者がこのすっぱ抜き映像を見てまたトランプに舞い戻ってくるか?!



2020年10月10日土曜日

米大統領選挙〜支持者が庭に建てる看板で世論調査してみた〜 激戦州ミシガンでトランプ対バイデンの戦い

ミシガン〜大統領選の全米一の激戦州〜自宅近隣で世論調査してみた

 こんにちは。

いよいよ、11月3日の大統領選まで1ヶ月を切りました。

私の住むミシガン州は、前回のブログでもお伝えしたように全米屈指の激戦州です。2016年の大統領選では辛うじてトランプが勝ちましたが、クリントンとの差はわずか0.4%でした。今回は前回にも増してミシガンは接戦になりそうです。

私はデトロイト郊外の小さな田舎町に住んでいるのですが、我が家を含めて、両隣と2、3軒先くらいまでの近隣住民は根っからのトランプ支持者と言うことは以前からわかっていたのですが、今日はそのもっと先の住民はどうなのかが気になったので、車で15分圏内をドライブして少し”なんちゃって世論調査”をしてみました。調査は至ってシンプルに各敷地に建てられたヤードサイン(地面に挿すタイプの支持者名の載った看板)の数で判断しました。このヤードサインを建てるお宅はそれだけ熱心な支持者ということです。普通は少なくともどっちもどっちと思っている有権者はこのようなヤードサインをわざわざ通行人に見せびらかすように建てません。また、住宅街によっては景観を損ねることにもなるヤードサインの使用は禁止されている所もあります。あとは、独自の判断で世間的な体裁を気にする有権者もいます。

よって、隠れバイデン派やトランプ派がどれくらいいるのかがカギになるのは間違いありませんので、このヤードサインの数だけでは確実な予想は立てられないという前置きをしておきたいと思います。

動画リンク

前置きはさておき、これを見る限りでは、さすがは毎回選挙の度に勝者政党が変わるスウィングステートのミシガンだけあって、今日現在で両者とも五分五分のように見えます。

私の主人は渋々トランプに投票する予定にしていますが、それでも個人的予想ではミシガンはバイデンが勝つと言っていますが、さてどうなるか?!

2020年9月5日土曜日

【アメリカ 大統領選】我が家の周辺はトランプ支持者だらけ

 


さてさて、早いもので大統領選挙まであと約2ヶ月になりました。

今回は選挙後、どちらが勝つかによる経済の行方を綴ってみるつもりでしたが、今週すでにNY市場のダウ、ナスダック、S&P500全てのインデックスが乱高下し始めたので、もはや選挙の結果でどうこう予想している場合ではなくなってきました。こうなってくると、経済専門家でも今後の経済動向は予想だにできないのではないかと思います。

と言うわけで、今回は別のトピックを・・・

今日、3日ぶりに外出する際、我が家のある住宅街の出口を通りかかった際にびっくり!トランプ始め、共和党候補者の名前が載ったサインボード(写真のような地面に挿すタイプのプラカード)がずらりと勢揃いしていました。

少し説明しておくと、アメリカでは候補者に支持者が選挙資金を寄付することが合法になっており、各候補者はどれくらいの寄付を受け取ったかを公表する必要があります。大体少なくとも候補者一人当たり日本円で数億は稼ぎます。その資金が底をついてしまうと、大抵の候補者は選挙活動を中止し、負けを認めます。要は、アメリカの(特に大統領)選挙の勝敗は”金次第”なんです。

それに加えて、支持者が寄り集まって支援団を結成して、手当たり次第(ランダムに)、各地域の住民に電話したり、メールを送ったりして、候補者の宣伝をすることもできます。こう言うふうにして、まだどちらに投票するか決めかねている米国市民に半ば強引に説得して自分の支持する候補者を推すわけです。だから、ここ最近見知らぬ人から、無名の候補者のゴリ押し電話やショートメッセージが毎日のように送られてきて、かなり迷惑しています。

さらに、個人レベルでの働きかけもアメリカ人は余念がありません。例えば、我が家のお隣さん(60代の白人男性)は、熱狂的なトランプ支持者なので、毎回会うたびに政治の話になるのですが、決まって内容は”トランプ自慢+バイデンのこき下ろし”です。そうやって、身近な人々にトランプに投票するようやんわりプレッシャーをかけてくるのです。このオヤジはよくトランプの決まり文句の”Make America Great Again"が載ったTシャツやらキャップやらを着用しています。

しかし、このオヤジでさえ、自分の庭にトランプ推しのプラカードを掲げることはなかったし、今日も見たところない。となると、2件先のお隣さんがこれらのプラカードを住宅街の入り口に掲げた、と推測されます。それも普通はこの手のプラカードは各敷地に1、2枚程度なのに、このお宅の庭には20枚くらいはあります(写真は出口付近のものだけ)。

かなり、びっくりを通り越して、怖くなってきましたね、個人的には。

まぁ、今のところ、私もトランプに投票するつもりなのでいいのですが、ここまで他人から露骨にプレッシャーかけられるのはあまり気持ちの良いものではありません。

ミシガンは、今回の大統領選挙で、全体の選挙結果の鍵を握る州のうちの一つになっていますので(毎回大統領選挙で勝利政党がコロコロ変わるため)、全米の注目が集まっています。だから、住民も自分の推す政党に勝たせたいがために草の根レベルかつ露骨な自己主張に余念がないのでしょう。

意思表示や自己主張が大好きなアメリカ人ならではですね。

この状況で、トランプの悪口を言おうもんなら・・・袋叩きか・・・??

我が家の近隣を見る限りでは今回もトランプ勝利となりそうですが、さて、どうなるか?!

あと2ヶ月、両者の動きを静観しつつ見守りたいと思います。









2020年8月18日火曜日

アメリカ大統領選〜バイデンが大統領になるとどうなるか〜対中政策編

 前回に引き続き、11月の大統領選でバイデンが勝った場合にどうなるかの個人的予想です。今回は対中国政策(China Policy)について個人的な意見を語ってみたいと思います。

まず、パンデミックに入ってから行った全米調査によると、総合的にアメリカ人の中国に対する心象は当然ながら劇的に悪化しています。”コロナは中国のせい”が明らかに根底にあります。

まぁ、この考えは今や万国共通でしょうね。

それに加えて、トランプ政権はパンデミック前から中国に対しては強い対抗措置をとってきた為、コロナ対策で一時は対中政策どころではなかったですが、大統領選まであと3ヶ月を切った今、さらに”中国を締め上げる”作戦を加速させています。

トランプの主な対中政策は;

1、中国品の輸入税導入または追加

2、アメリカの知的財産の保護

3、製造業サプライチェーンの脱中国>米国回帰

4、中国共産党スパイの国外追放(学術研究員や要人のビザ却下)

5、中国の為替操作の阻止

6、南シナ海における中国軍の侵略の阻止

などです。

お分かりのように、米国の対中政策はアメリカと中国にだけ影響するものではなくなっています。特に、上記6なんかは日本にも大いに影響あるでしょう。

上記の中でも特にトランプが重点を置いているのは1と2と3ではないかと思います。

1なんかは今年年初に中国と貿易協定第一弾の合意に漕ぎ着けておきながら、中国発のコロナが勃発して、合意がなかったかのようになってしまっています。この合意では中国が米国から大豆や石油を購入することになっていたのに、いまだに中国は合意通り実行していないわけで、トランプの怒りは妥当でしょう。恐らくそれに対抗すべく、HuaweiやTikTokの米国締め出しを開始したのだと思います。これらテック系は2の知的財産にも関わってきますから、私個人的には良い対策だと思います。もっと言えば、アメリカで株を上場して儲けまくっている中国大企業全部(AlibabaやBaiduなど)アメリカから追放してもらってもいいくらいです。

3についてはアメリカ人庶民の生活に直接関わってくる問題です。私は自動車業界が長いのでここ15年以上の自動車業界のサプライチェーンを素人ながらにみてきましたが、私の住むミシガンにあった自動車工場のほとんどが中国かメキシコに移転してしまい、デトロイト市内の工場跡地なんかは廃墟と化して犯罪のメッカになっています。もちろんこうなったのは大企業の経営陣の儲け主義が原因なのですが、元はと言えばオバマ政権が中国に対して何も対抗措置を講じてこなかったから中国がわがままし放題になり、中国経済が巨大化してしまたわけです。もちろん、製造拠点を米国に戻すと言うことは製品価格が上がるわけですが、それは背反効果として受け入れざるを得ないと考えるアメリカ人が大半を占めるのではないでしょうか。

ですので、個人的に言って対中政策で最重要課題だと私が考えるのは3です。


では、バイデンが大統領になれば上記全てが覆されるのかと危惧するアメリカ人は多いと思いますが、私の個人的な予想としては、2、3はバイデンも現状維持するのではないかと(勝手に)考えています。バイデンは上院議員時代に中国の要人と友好関係を築いており、親中派ではあるらしいですが、流石にこの中国発のパンデミック期間中に、ただでさえ中国に怒り心頭のアメリカ人の感情を逆撫でるような親中政策を選挙公約にしてしまうと当選確率が撃沈することはわかっているでしょう。

その証拠に、先週、バイデンが大統領になった場合の対中政策を発表したそうですが、Forbesの報道によると、主に貿易分野における中国に対する強い対抗措置はトランプのそれと”さほど乖離していない”らしいです。つまり”Buy American" "Bring Supply Chain Back to America"が主要スローガンとのこと。

それでも、トランプの対中政策に対してバイデンのそれはかなり緩いものになることは間違い無いでしょうね。バイデンの勝利が濃厚になっている今、中国が年初にトランプと合意した貿易協定(主に輸入税引き上げ)を全然実行していないのはバイデンが大統領になったらその協定を破棄してくれると考えているからだと思います。要はバイデンは中国に既にナメられているのです。中国がアメリカをなめてかかっていると言うことは、日本を含めその他諸外国をも今にも増してナメてかかってくることは誰でも予想できるでしょう。

つまり、バイデンが大統領になるとまた中国がのさぼってしまう結果になるのは明らかです。

もちろん、選挙中の公約を任期中に全て実行する大統領はほとんどいないので、バイデンが選挙公約として掲げている”サプライチェーンのアメリカ回帰”は実際には実行されない可能性も差し引きする必要があります。

そうなってくると、この対中政策のみに焦点を当てて考えるとバイデンに投票する意味があまり無いのが私の個人意見です。だからと言って、あらゆる国と喧嘩沙汰にしてしまうトランプもかなり難ありですが、少なくともトランプの対中政策はアメリカ人にとってメリットがあります。極論で言えば、アメリカ人にとって(中国系や中国とズブズブの関係にあるアメリカ人を除いて)、”中国がアメリカに対して激怒しようがどうしようが知ったこっちゃ無い”わけです。

まぁ、もし、こうなると中国のすぐお隣の日本にも米中間の喧嘩のトバッチリがやってくる可能性はゼロでは無いですが、日本にとっても、中国がこのままどんどん世界侵略してしまうより、アメリカに手綱を握られている方がマシなのでは無いでしょうか(どっちもどっちだとは思いますが)?


今回は以上です。

次回はバイデンとアメリカ経済・景気についての意見を述べたいと思います。

ご覧いただきありがとうございました。



2020年8月17日月曜日

アメリカ大統領選〜バイデンが大統領になるとどうなるか〜移民政策編

 こんにちは。

アメリカ大統領選挙まであと3ヶ月を切りました。

今のところ全米で見るとやはりバイデンが優勢のようで、これはミシガン州でも同じことが言えます。ただ、前回の大統領選と同様に本選で大どんでん返しがやってくる可能性はまだまだありますので、今後の両者の出方次第でしょう。

さて、その優勢気味のバイデンが先週、副大統領候補を発表しました。Kamala Harris(カマラ・ハリス)というジャマイカ系黒人とインド人のハーフ女性です。この女性は自身が今般の大統領選に立候補してバイデンに敗れた民主党候補者のうちの一人です。ずっと以前には出身地のカリフォルニア州で黒人かつ女性で初の州法務長官の経歴があります。

私は個人的にトランプのパンデミック対策やBlack Lives Matter運動に対する対処はかなり人間性を欠く行為・思想だと感じたので、人間性という意味ではトランプより若干マシなバイデンに投票するつもりでいましたが、バイデンがハリスを副大統領候補に選んだことから、また少しじっくり考え直さなくてはならない問題があると思っています。

そのじっくり吟味が必要な問題のうち、恐らくアメリカ人の多くにとって一番大きいのは、移民政策でしょう。

今回はこの移民政策にフォーカスした個人的意見を述べます。

既に多くの人がご存知の通り、共和党は移民法の厳格化に、民主党はその緩和に躍起になっています。単純に優秀な外国人を移民として招き入れる方針であればアメリカ人の多くは文句は言わないでしょう。しかし、民主党が掲げる移民法の緩和化はそれとはかなりかけ離れており、極端に要約すると、”不法移民も合法移民も全員移民であり、アメリカに移住したい人は法を犯そうが、どんな汚い手を使ってでも来る者は拒むべきではない、みんなアメリカ人にしちゃえ”という思想なのです。それで、結局、現状として、不法移民がますますアメリカの国境に押し寄せ、幸運にも国境で捕まらずにアメリカの地に足を踏み入れることができた不法移民がアメリカ社会の影に潜み、着々と母国から家族親戚一同を芋づる式にアメリカに招き入れている、あるいはアメリカで違法労働で稼いだお金を(税金も払わず)母国の家族へ送金している(もちろん違法送金)わけです。

私は、(もちろん)合法移民として渡米した日からグリーンカードを取得するまで毎日”もし明日仕事がなくなって就労ビザが失効してしまえば速攻国外退去となる恐怖”と約10年間闘ってきた身なので、この民主党の超リベラルな移民政策は許すことはできません。法を犯して長い待ち列に横入りする人々が許されるのならば、誠実にお金と時間をかけて待っている正直者がバカを見ることになります。

ただ、問題は不法移民だけではないのが昨今のアメリカ社会です。合法移民の中にも合法と不法の境界線ギリギリで辛うじて合法移民でいる人たちがたくさんいます。

現在、合法移民制度の中で一番問題になっているのが、H1bという就労ビザです。私も2005年からグリーンカード取得までの2012年までこのビザを保持していたので、このビザの取得難度は理解・経験済です。この就労ビザはいわゆる”専門職”に就く外国人労働者に毎年65000枚発行されますが、数年前のデータによるとここ10年ほどはその70%がインド出身者が占めていて、残りのうちの20%は中国人だそうです。だから残りわずか10%をその他世界各国出身者で取り合いになっているのが現状です。そのインド人と中国人のH1b保持者のほとんどがITや製造業界のエンジニア職に就いています。私が以前働いていた米系の自動車サプライヤーにもH1b保持者が全従業員の50%くらいを占めており、そのほとんどがインド人と中国人でした。企業としては、就労ビザやその後のグリーンカードのスポンサーを餌にチラつかせておけばH1bビザ保持者はいくら給料が低くても文句は言えないので、とても都合の良い便利な労働者なわけです。だから大企業であればあるほどH1b従業員の割合が高くなっているのが現状です。この傾向は以前はIT業界に限られていましたが、ここ数年で製造業(特に自動車業界)に急速に波及しています。

問題は、これだけではありません。これは以前の職場でのインド系の同僚から聞いた話ですが、インド人H1b保持者の中には、虚偽の学歴や職歴を提出してビザスポンサーである雇用者に雇ってもらい、就労ビザを取得している人がいるというのです。インドには虚偽の卒業証書や履歴書を発行するためのエージェントもあるのだとか。極端ケースでは、電話面接請負人もいるとかで、電話面接にやってくる人と対人面接にやってくる人が別人だった、なんてこともあるらしいです。この話を証明する術はありませんが、この話を教えてくれた人が同胞ですので、信憑性はあります。これが上記で言う、合法ギリギリの移民なのです。

このようなギリギリ合法移民がアメリカ人のハイテク職の多くを安月給でかっぱらってしまっているわけで、アメリカ人(特に大卒エンジニア系)が怒るのも当然でしょう。

今般のパンデミックで多くのアメリカ人労働者が職を失っていますが、実はその影で人件費が安くつくH1bやL1bビザを保持する外国人労働者の失業率はそれほど高くないのです。私の主人の職場がその典型例でしたね。主人はパンデミックに入ってからプロジェクトを取り上げられ、誰もがやりたくない夜勤の仕事を押し付けれた挙げ句、実質一時解雇されたのに、同じチーム内のH1b従業員には相変わらず通常通りのプロジェクトが与えられ、一時解雇を免れました。どう控えめに考えても安いH1b保持者を優先しているのは明らかです。

こういう目にあったアメリカ人は全米でかなり発生したと想像するに難くないですね。

パンデミック発生後、この状況を鑑みたトランプはまず米国外に住む外国人のグリーンカードと就労ビザ申請のうちH1b・L1・J1ビザの年内発行許可の停止を決定しました。その後、米国内にいるグリーンカード申請者のプロセスも停止されているようです。

これが、もし、バイデンが大統領になるとどうなるか、特にハーフインド人のハリスが副大統領になったら。。。

これはあくまで私の個人的予想ですが、まず、バイデンは速攻で現在停止されているグリーンカードやビザの停止措置を覆すでしょう。まぁ、現状を既存移民法に戻すと言う意味では仕方がないかな、と思います。問題はインド人ハーフのハリスが副大統領になることです。

特にバイデンは78歳で、その話し方などから多くのアメリカ人は認知症を発症しているのでは?と疑っています。もし、任期中にバイデンが亡くなってしまえば、ハリスが大統領になるわけで、そうなるとハリスは自分の先祖の国であるインドを優遇するでしょう。今問題になっているH1bビザの許可枠を倍増したり、国別で発行数に制限を設けている雇用ベースのグリーンカードの国別制限をなくしたりと言う政策に出る可能性があります。

そうなってくると、アメリカのハイテク分野の労働人口が今にも増して、アメリカ人<外国人労働者(特にH1b)となり、全業界全体で見ると外国人労働者のほとんどが不法移民と合法移民では特定の国籍者(インドや中国)が大半を占めてしまうのは明らかです。

これはアメリカ人として絶対阻止しなければならない課題です。公平に合法移民枠を世界各国出身者に分け与えるのであればアメリカ人とて問題視しないでしょう。

しかし、民主党は不法移民と合法移民の区分けができない(しない)だけでなく、合法移民ルール内での不公平感を解決するつもりはありません。既存アメリカ人だけでは民主党は勝てないのがわかっているので、これからアメリカ人になる人口を増やして民主党に投票してもらうのが狙いです。

しかし、私をはじめ、最近新たにアメリカに帰化した移民のうち、民主党に進んで投票するアメリカ人はどれくらいいるでしょうか?私の上記の意見に賛同する帰化人は多いと思います。

以上が、私が今考える”バイデンが大統領になったらどうなる”理論〜移民政策編でした。

さて、次回はバイデンが大統領になった場合のその他のトピックを取り上げたいと思います。


今回もご覧いただきありがとうございました。

2020年8月3日月曜日

大統領選挙ーミシガン予備選投票で迷う

こんにちは。
アメリカのコロナウィルス状況は終息するどころか、悪化する一方となってきています。
特に南部一帯は感染件数は元より、先週あたりから死亡者数も再び急上昇しており、連邦政府の伝染病対策機関の医学博士曰く、米国での終息はもはや不可能で、このままワクチンが開発されるまで、この状況が続くとの見通しを発表しています。

米国がこういう状況に陥ったのは、トランプ大統領が医学専門家の示唆を無視して、マスク使用を拒んだり、国民に医学的ガイドラインに沿った行動を強要する対策を発令しなかったことが原因だという見方が強まってきています。当然ながら、この米国人の見方は11月の大統領選挙にも影響してきており、7月時点では敵対するバイデン氏がトランプより優勢になっています。

それに加えて、アメリカならではの最大の原因は、”マスク嫌い”と”自己中心的な自由主義者”だと私は考えています。この”マスク嫌い派”はトランプ支持者の白人がほとんどで、私の近所のスーパーなどでもマスクなしで店に入ろうとして、店のスタッフに止められると、”私は医療上マスクできないから”と言って(恐らく嘘)、堂々とマスクなしで店の中を彷徨く客を何人か目撃しました。他にもマスクを鞄にしまったままで、極力着用を避けようとしている人など、非常識な人々を今だに見かけます。こういう人は、自分のことしか考えられないため、決まって”アメリカは自由の国だから”ということを盾に他人を犠牲にしていることを何とも思わないのです。私はこういう人に言いたい、”個人の自由は自己責任の上に成り立っている”ということを。”自由”や”人権”を盾に自分勝手な行動をとる人は、責任を無視しているのです。この考えは、トランプの数々の発言や行動からも読み取れます。トランプは国民のためにコロナウィルスと闘っていると主張していますが、本心はただ一つ”自分の再選”のためです。

しかし、流石にこのコロナ状況を当初は楽観視していたトランプも、7月に入って焦り出したのか、メディアの前でマスクを着用しているところをアピールし始め、国民にも”マスクは感染拡大防止に役立つ”という発言をしたりして、徐々に態度を改め始めました。
しかし、私見では”今更もう遅い”というところだと思います。
私の住むミシガン州は民主党知事が6月中旬まで厳しい経済閉鎖対策を行ったことが功を宗したのか、今のところ第2波感染者数の激増は発生していませんが、すぐ南のオハイオ州や南部州およびカルフォルニアやアリゾナといった州は第2波どころか第3波は免れない状況となっています。このまま恐らく秋冬に突入し、子供が通学開始すると、第1波よりも遥かに最悪な状況となると専門家は危惧しています。

さて、その大統領選挙ですが、いくつかの州では11月の本選に先立って、予備選挙が始まっています。ミシガンもそれらの州の一つで、明日8月4日が予備選挙です。今年はコロナ対策のため予備選挙も本選も全員不在者投票となりました。私にも予備選の不在者投票用紙が届きましたが、一つ問題を発見しました。

というのも、この予備選は州ごとにどちらの政党(民主党か共和党)が優勢かを図るための選挙であるため、まず、投票用紙には大統領候補の選択はありません。選択肢は上院候補者(Senator)から下のレベルの候補者(下院(House representative)、郡や都市の役人候補者など)のみで、しかも、どちらか一方の政党の候補者を選ぶと、その他カテゴリーの候補者は全員それと同じ政党から選択しないとその投票用紙全体が無効になるというルールになっています。このルールは予備選ならではで、本選では、共和党と民主党の候補者をカテゴリー別にごちゃ混ぜにして投票することができます。だから、例えば、大統領候補者はバイデン(民主党)にしたとしても、上院は共和党候補者にすることが可能です。
私の考えは、議会(Congress) は常に2党制度(bipartisan)であるのが理想と思っているので、本選では上院は共和党で下院は民主党を選択するつもりです。問題は大統領候補ですが、まだ決めていません。予備選挙には大統領の選択はないため、まだ決めていなくても良いのですが、議会の2党制度を押したい私としては、どちらか一方の政党候補者しか選べられない予備選挙の投票はなかなか難ありなのです。

ということで、不在者投票の郵送は今日までにしなければ明日の締め切りまでには間に合わないでしょうから、今回の予備選挙は不参加となりそうです。まぁ、でっちゃけ、予備選結果はあくまで参考意見にしかならないので、それほど重要ではないわけで、どうでもいいと言えばそうなのですが・・・。

しかし、私としては、今回の大統領選挙が米国籍を取得してから2回目の大統領選挙投票となるため(一度目は2018年の中間選挙)、絶対投票したいのですが、正直なところ、トランプにしろ、バイデンにしろ、どっちもどっちというのが現時点での本音です。恐らく、多くのアメリカ人が同様の考えだと思います。
今後のトランプの出方次第で決めるつもりです。
さて、ミシガンの予備選結果がどうなるか?!数日後の結果を楽しみに待ちたいと思います。

今回もご覧いただきありがとうございました。




2020年7月12日日曜日

【アメリカ 大統領選】トランプの移民政策にまつわるアメリカの切実な実情〜実生活レポート

数週間前からうなぎ上りのコロナウイルス件数が、さらに加速していて、数日前からは死者数もまた上がり調子になってきたアメリカですが、私の住むミシガンは今のところ、第2波はまだ始まっていないようで、短い夏が始まったばかりということもあり、徐々に人々が外出し始めています。

さて、先日、トランプ大統領が全授業をオンラインに切り替えた大学に通う外国人留学生は、9月から通学制を再開する大学へ編入しなければ、それら学生のFビザ(学生ビザ)を取り消すことにした、という発表があり、全米に住んで学校へ通う留学生に動揺を与えたというニュースが流れました。
私はアメリカで通学したことがないので、実経験からは語れませんが、周りに、留学目的で渡米し、そのまま現地に永住しているという人は数多くいるため、その辺りの実情はその人たち(日本人や他国籍人)からよく耳にしてきました。
現実問題、日本人に限らず、Fビザをとって、名目上留学目的でアメリカへやってくる外国人はかなり多いです。理由は、Fビザが就労ビザに比べて随分と取得しやすいからです。もちろん、純粋に学問を極める目的で全米トップクラスの大学に通う外国人も多いでしょう。しかし、私の見聞する限りでは、とりあえず、一番取得しやすいビザでアメリカに住むことが真の目的だという学生が多いわけです。そういう人たちは、アメリカに住むことが目的であって、学校に通うことはその”おまけ”なので、授業がオンラインになってもあまり問題にはならないでしょうが、肝心のFビザが失効してしまっては本望の”アメリカに住む”ことができなくなってしまうので、パニクってしまうのも無理はないでしょう。

私はJ1という就労ビザで渡米して、その後、H1bという就労ビザへつなげて、数年かけて雇用ベースのグリーンカードまで苦労してなんとか綱渡りしてきたパターンの移民であることもあり、アメリカでビザ保持者として住む人々の気持ちはよく分かっているつもりなので、トランプの今回の決断は些か酷ではあるなと思います。しかし、今のアメリカには切実な実情があります。それも今までのアメリカ史上最大の危機と言って過言ない状態です。

その例として、私の主人の話をします。主人は地元ミシガン出身で、ミシガン大学の工学部(メカニカルエンジニア)を出て、これまでビッグ3(GM、クライスラー、フォード)を渡り歩いて、今はオーストリア系の自動車サプライヤーで働いているサラリーマンですが、今般のパンデミックが始まってから、会社の景気が一気に悪くなり、まず4月に全社員10%の減給が言い渡され、現在進行中の仕事がない社員は、今年の有給休暇を自宅待機期間中に使い切ることが強制ルールとなりました。もし、残りの有給休暇がなくなってしまったら、その社員は一時解雇となり、給与の支払いはストップし、福利厚生(健康保険)への参加資格だけが与えられる状態となります。もしこうなると、各州から雇用保険が支払われるわけですが、この支払額は一般企業でエンジニアとして働く者にとっては猫の額くらいの金額にしかなりません。その後、6月にはさらに10%(計20%)の減給になりました。うちの主人の場合は、とりあえず有給休暇を使い切ってしまい、その後、上司と相談したところ、”工場で深夜シフトの仕事ならある”と言われたため、渋々その深夜シフトの勤務を続けているところです。ところが、その他の同僚といろいろ話をしたところ、なんとも不公平な実情が分かってきました。
この会社には、H1bやL1という就労ビザで働く外国人社員がかなり(恐らく半数以上)いるのですが、今般の一時解雇にはその人の大半は当てはまっていないようなのです。よって、一時解雇された社員のほとんどは米国人だということが判明しました。主人の上司曰く、就労ビザ保持者は基本的に雇用手当が受け取れない(受け取ると今後のビザやグリーンカード申請に影響する可能性がある)上、解雇されると速攻で国外退去となるため、彼らのビザスポンサーである雇用者としては避けたいところ、というのが理由だそうです。 ところが、私(と主人)の考えは、上記の理由はあくまで建前で、真の理由は、より金がかかり文句を言うアメリカ人は排除して、文句言わず低賃金で働いてくれる就労ビザ保持者をキープした方が会社にとって儲けになるから、だと思っています。もちろんこのような真の理由を会社が社員へバラすわけがありません。
実際、私が以前働いていた米系自動車サプライヤーの社内にもかなりのH1b保持者がいました。そのほとんどがインド人と中国人でしたが、現在これは全米での常識となっています。
現実的に、全米でH1bやその他の就労ビザで働く外国人の大半は、元々学生としてFビザで渡米した人たちです。今般のFビザ無効化の決定はこう言ったアメリカでゆくゆくは就職して永住することを夢見る学生の前途を断つことになるので、文句や訴訟問題になるのも無理はありません。しかし、こう言った外国人は、今のようなアメリカ史上最悪の危機的状況になると、国は国民を優先するしか他ないという常識をよく理解して覚悟しておくことが必須となります。これは日本とて同じでしょう。

私もかつてH1b保持者だったので、H1bでアメリカで働くということの苦労はよくわかります。実際問題、雇用者にビザをスポンサーしてもらっている以上、給与や就業条件に文句を言えるわけがないので、文句があってもグリーンカードを手にするまでは黙って低賃金で働き続けるしか他ないのです。これには数年に渡る忍耐力が必要となりますが、今般のパンデミック危機が始まってから、忍耐力云々の問題ではなくなってしまった、というのが実情でしょう。

一方で、アメリカで生まれ育ったアメリカ人で、しかもそれなりの大学を卒業してそれなりのキャリアを積んできた現地人でさえ、職を失うか、高校生でもできそうな酷な仕事をするしか生活の術がないのが今のパンデミック中のアメリカの実情である以上、就労ビザで働く外国人を優遇するような企業は非常識としか言いようがないでしょう。

私はこの主人の会社のしていることにどうにも納得がいかなかったので、5月あたりに、ホワイトハウスのウェブサイトへ行って、トランプ宛にレターを送付しました。実際にトランプが私の投稿を読んだかどうかはわかりませんが、私でもそうしたということは、他に同じことをしたアメリカ人がどれほどいたか想像するに難くないです。

それがあって、どういうわけか、6月にトランプはまず新規のH1bとJ1、L1ビザの発行を年内停止すると発表し、7月には冒頭の学生ビザの無効化が決めました。トランプとしては、彼の得票ポイントである厳しい移民政策と株式市場の上げ止まりをなんとか再選チャンスへ活かしたいところでしょう。

これからアメリカへ移住を希望する外国人にとってはこれからしばらくは不遇の時期が続きそうですが、パンデミックが治れば元に戻ると私は予想しています。残念ながら、アメリカでビザ保持して、将来グリーンカードを手にすることを夢見て生活するということは、タイミングが鍵となります。その時の大統領がどういう移民政策を推進しているかやアメリカの国内景気次第ということです。
私が移住した時はブッシュが大統領で、H1bからグリーンカード取得まではオバマが大統領だった(市民権取得はトランプが大統領になってから)ので、運が良かったと言えばそうでしょう。
しかし、概して言えば、アメリカの移民政策は911を境に厳しくなる一方です。これは今後誰が大統領になろうとも変わることはないと予想されます。

ここしばらくの全ては今後のパンデミックの終息がいつになるかにかかっていると言って間違い無いでしょう。

ミシガンは今は終息していますが、秋にかけてまた第2波がやってくることは疑いがないと予想され、それによって雇用状況もどうなるか心配な状況が続きそうです。

また、追って近況報告をお伝えします。
今回もご覧いただきありがとうございました。






2020年6月27日土曜日

【アメリカ コロナ禍】あっという間に夏〜しかしコロナウィルスがまた米国を襲う

こんにちは!
前回のブログが3月だったので、3ヶ月ぶりの投稿になってしまいました。

前回のブログでは、まだまだ我がミシガンにコロナウィルスが拡大の一途を辿っていた時でしたが、我が家は幸いにも皆健康で、なんとかサバイブできているのが今時点の状況です。あれから、ミシガンは全米でも感染者数が第3位の州になったり、トランプがミシガン知事(民主党)と喧嘩し始めたり、私の仕事も途切れはしなかったものの、仕事量が大幅に減り(企業が閉鎖しているので当たり前ですが)、旦那の仕事も全従業員に減給が言い渡されたり。。。この短い期間でありとあらゆる日常が真っ逆さまになり、てんやわんや状態で、ブログなどしている場合でなかったと言うのが実情です。

さて、そのミシガンですが、3月から5月第3週くらいまで、経済閉鎖が続いていましたが(その間に知事に反対するプロテスターが銃を持って州議会へ乗り込んで行ったり野蛮なことになっていましたが)、今は徐々に店やレストランや、病院や会社などが元通りに戻りつつあります。とは言っても、まだまだコロナウイルスとの格闘は続いているため、私は個人的に外に出歩くことはこれからも避けようとしていますが、知り合いの人は友達や家族を集めてBBQパーティーを開いたり(写真見たら全員マスクなし)、ラスベガスへ旅行に行ったりしている人を見かけます。はっきり言って、迷惑甚だしいと思っています。ただ単におバカな人は他人に直接迷惑がかかりませんが、自己中な人の行動は必ず他人に迷惑がかかるのでね。

皆さんも既にご存知と思いますが、基本的にアメリカ人は自由を束縛されるのが嫌いな人が多いので、解放宣言が出ると一気に押し殺していた要望を危険をも顧みずに爆発させて、自己中心的に行動する人が多いんですね。まぁ、国民性と言えばそうなんでしょうけど、今回の件に関しては、国のリーダーであるトランプがマスクしない宣言したり、感染者数が下降傾向になっていない州に経済再開をゴリ押ししたり、安全志向で経済再開を様子見しているミシガンのような州知事に反対するプロテスターをツイッターで焚きつけたり、そのくせ、Black Lives Matterのプロテストに関しては一切無視したり・・・と、アメリカ人の欠点や悪い行いを増長しているのは明らかにトランプだと私は思っています。
マスクをする、しないの判断は自分のためではなく、他人のためであるのに、大統領であるトランプが理解していないと言う、とんでもない人間性を持った人間がアメリカという大国のリーダーをしているわけです。

私は今般のパンデミックまでトランプは経済繁栄に貢献しているし、違法移民追放にも力を入れているし、そこそこいい仕事をしていると思っていましたが、コロナウイルス対策を始め、Black Lives Matterへの対応や、人間性を疑うようなツイッター発言などを鑑みるにつけ、この11月の再選挙での投票はよく考えを改めないといけないと思うようになりました。

しかも、トランプ派の南部の州の多くは経済再開後の今頃になってコロナウイルスが猛威を震っているし(自己中心的に経済再開で一気に外へ出歩き始めた若者が感染している模様)、トランプはこの非常事態であっても、経済閉鎖はもう二度としないと言い切っているし、南部のために何の対策も立てずに完全無視状態になっているのです。本心は、経済の再閉鎖をして株式市場がまたクラッシュするのが嫌なんですよね。”株式市場大降下=トランプ再選の可能性はゼロ”ですから。それでなくても、今時点でバイデンが優勢らしいので、トランプの内心はかなり焦っていると思われます。

と、今回はアメリカ政治の愚痴になってしまいましたが、こんな感じでアメリカはまだまだコロナウィルスとの格闘が今年いっぱいは少なくとも続きそうです。
南部の感染数激増が北部の州に影響しないといいのですが、油断は許されない状況で夏を終えることになりそうです。

アメリカにいる人も日本にいる人もそのほかの国にいる人も、もくれぐれも気をつけてください。

今回もご覧いただきありがとうございました。


2020年3月10日火曜日

【米国 移住】私がアメリカ人になった理由〜その2

今日3月10日から大型客船のグランド・プリンセス号がサンフランシスコに帰港し、乗客の下船を開始したとニュースで伝えられています。

約3500人の乗客のうち、2400人ほどは米国人だそうで、残り1200人は外国人。そのうち、日本人は4人いらっしゃるそうです。
2400人の米国人は、米国内の4つの軍事施設に分けて隔離されるそうです。そのため、下船もまず米国人から始めたとの事。残りの外国人は、アメリカ政府の要請で、各国政府がチャーター便を飛ばして自国民の乗客を引き取りに来るまで船内で待機だそうです。
ところが、日本人の乗客は4人全員とも米国在住らしいです。そのため、日本の外務省がアメリカ政府と交渉して、米国人と同様にアメリカ国内の軍事施設で隔離させてもらえないか要請中だとか・・・。その結果はまだどうなるかはわかりませんが、私が考えるに、これを許してしまうと、恐らく1200人の外国人乗客のうち相当数が米国在住だと思いますので、日本人にだけ特別に米国民と同様の扱いをするわけにはいかないので、外務省の交渉はかなり難易度が高いと(勝手に)予想しています。ラッキーな場合、日米の友好関係に功を奏する結果になるでしょう。そうなればいいですが、どうでしょうかね・・・?

このニュースを聞いて真っ先に思ったのは、やはり私が米国市民権を取得した理由がここにもあった、という事です。
この4人の米国在住の日本人がビザ保持者なのか永住権を持って米国に住んでいるのかがわからないので、一概には言えませんが、ビザ保持だけなら、米国人と同様に軍事施設で隔離はほぼ無理でしょう。永住権保持者ならなんとか無理を言って米国政府を説得できるかもしれませんが・・・(特に配偶者が米国人だと一緒に隔離させてもらえる確率は高いでしょうね)。それでも、やはり永住権(グリーンカード)と市民権(米国国籍)保持の差は”米国政府にとっては”大きいんですよ。恐らく永住権保持者本人は米国人とほぼ同列だと思って米国で暮らしていると思います。かつての私がそうだったからです。私の周りにいる永住権保持者の日本人もほぼ全員がそういう感覚でこちらに住んでいます。”唯一の違いは選挙で投票できるかできないかだけ”だと。
しかし、こう言った有事の際は、米国国籍保持者とただの永住権保持者の差が顕著になります。米国政府の真の意図が露出された形になるからです。つまり、米国政府の真意はいつでも、”米国国民vs.非米国国民”という考え方です。いわゆる”アメリカ ・ファースト”ですね。この線引きが時の大統領が民主党であるうちはかなり緩くなるんですが、アメリカ建国からずっと憲法で”アメリカ・ファースト”が謳われています。そのため、アメリカ市民権を取得した際の宣誓式では、”今日以降はいかなる外国に向けた忠誠心を捨てて、米国のみに忠誠を誓う”という宣誓をさせられます。その見返りに、”米国政府も忠誠心を持って世界中にいる米国人を救済する”と憲法に書かれているわけです。

こう言った内容が米国憲法に書かれている以上、この宣誓をして米国に忠誠を誓っていない外国人はビザ保持だろうが永住権保持だろうが、あるいは米国に何年間在住していて納税もしていようが、大差はなく、米国政府にとっては所詮”非救済対象”なわけです。

私は2017年7月に米国市民になったのですが、それまでのグリーンカード保持者でいる間の最後の半年くらいまで(2012年〜2017初)上記に気づきませんでした。個人的にはアメリカで選挙投票できないのは大して問題では無かったですし、転職もアメリカ人とほぼ同じように自由にできるし、日本国籍を捨てる覚悟はそれまでできていなかったのです。ところが、2016年末にトランプが大統領選に勝ってアメリカ・ファーストを仕切に訴えるようになって、ようやく憲法でも謳われているアメリカ人及びアメリカ政府の心根に気づいたんですね。じゃ、自分はどうしたいのか?少なくともこの先ずっと老後も基本的にアメリカに永住することは決めていたので、そうしたときにグリーンカード保持とは言え外国人としてアメリカに住み続けるのか、アメリカに忠誠を誓ってアメリカ人としてアメリカに住み続けるのか。よくよく考えると、この差はアメリカに長く住み続ければ住み続けるほど大きくなると分かったので、アメリカ人になることにしたわけです。おまけに、グリーンカード保持のまま日本と米国の間を数ヶ月単位で行ったり来たりしていると”アメリカに永住する意思が薄い”と判断され、いずれグリーンカードを没収されてしまうと言うことにも気づきましたし、これはもう米国市民権を取るしかないな、と。

こういう理由(上記)で私は日本の外務省の交渉は難易度が高いと考えています。しかし、トランプは日本のことを贔屓にしているようなので、もしかすると4人くらい”おまけで面倒見てあげるよ”と言うかもしれませんね。そうなったら、安倍さんの今までのトランプへの好待遇戦略が正解だったと言うことになり、ちょっと好感度が上がるかもしれませんね。

果たしてとうなるか、ニュースを見守りたいと思います。
今回もご覧いただきありがとうございました。

2020年3月7日土曜日

伝染病を反日政治に利用する韓国政府

前回のブログからご無沙汰している間に、コロナウィルスが世界中に蔓延してしまい、えらい状況になってきていますが、皆さんご無事でしょうか。。。

我が米国も西・東海岸地域を中心に死者が今日3月7日時点で17人になってしまい、感染者は300人を超えたとか言われているのを耳にしました。今後もどんどん増えるでしょうね。今まで検査されていなかっただけの感染者が検査を受けて感染の確認がますます取れるようになるので、このままどれくらい感染者数が膨れ上がるのか、想像しただけでも恐ろしく思います。昨日、トランプがコロナウィルス対策に70億ドルほどの特別予算を割り当てたため、コロナウィルス検査は連邦政府のバックアップの元、保険で必ず補償されるので心配ないとの発言をしていましたが、その検査キットが全米各地域に行き渡るまでにかなりの日数がかかると思うので、待っている間に感染が拡大するのは必至です。

一方、日本でもかなり感染が拡大していますね。日本は国民健康保険があるとは言え、検査できる病院が限られているでしょうから、コストより待ち時間の方が懸案事項なのではないでしょうか。
しかし、日本政府はようやく先日になって、中国と韓国全土からの訪日者の発行済ビザを3月31日まで無効にする発表をして、事実上、中国人と韓国人の入国拒否をし始めましたが、もうそれまでにかなりの数の中韓人が日本へ入国しているでしょうから、”今更どうなの?”という意見も多いとか・・・。でも、遅らばせながらでも、中国人と韓国人の発行済ビザを無効にして、ビザなしの訪日もしばらく無効になったのは、これまでの生温い日本政府の対中韓政策から考えると、だいぶん思い切った決断をしたんではないでしょうか?!
私は、日本政府による今回の中韓人の入国拒否は大賛成です。なんなら、このままコロナウイルスが治ってもしばらく限界まで続けてみるのもいいんじゃないかと思います。中韓日の3国はしばらく距離を置いてみて、様子見すると本来あるべき姿が見えてくるのかも・・・?なんて、元日本人として思っています。

それよりも、滑稽なのが、日本政府の韓国人の入国拒否政策を発表した直後に、冷静さを欠いた対抗措置を取った韓国政府ですね。日本人への発行済ビザ無効、ビザなし訪韓もなしになっちゃいました。まぁ、あちらさんとしては”目には目を歯に歯はを”っていうところでしょうか。それに対して、中国政府は意外と冷静な反応だったようで、”うちもやってるから日本が同じような対策取るのは当たり前でしょ”的な発言だったようで。意外と中国政府はこういう時は冷静なんだなと思いました。

韓国政府の話に戻りますが、事実として、韓国内の感染者は今や6000人を超えているわけでしょう(いやもっと増えてるかな?!)。片や日本の感染者数はまだ300〜400人くらいですよね(検査が行き届いていないとは言え)。感染者数が自国の20倍も30倍もいってしまっている国に対して入国拒否をするのは当たり前だし、日本だけでなく、中国や米国をはじめオーストラリアやヨーロッパ諸国、東南アジア諸国も同じレベルの韓国人拒否をやっているわけです。そう言った日本以外の国には対抗措置をせず、日本だけに同じレベルの入国拒否を即効でやってのけたのは、かなり子供っぽいなと思いますね。癇癪を起こした駄々っ子のよう・・・。日本人を入国拒否しておいて、ウイスルの根源である中国に対して同レベルの対抗措置は取っていない事からして、完全に韓国政府は、ウイルス蔓延を反日政治利用しているのがバレバレで、それが分かっているのか分かっていないのかは別として、感情的に行動に移してしまったというね。他人事ながら、恥ずかしい一国の政府だな、なんて思ってしまいました。尤も、元日本人がこんなこと言っても意味ないですが、韓国人で親日家の人たちが(どれくらいいるかは別の話として)不憫ですね。後は、在日朝鮮人で、日本政府に文句一つ言わず(対日プロパガンダ活動にも参加せず)、粛々と日本で暮らしている人たちにとっても迷惑なことでしょうね。

とにかく、私は今回の日本政府による対策は賛成です。ですが、この政策を打ち出すまでに時間をかけすぎでしたね。もっと早くこうしておけば日本国民から文句が出なかっただろうに、日本人は企業でも政府でも決断実行が遅いので世界的に有名ですが、これが今回の伝染病対策で随分と顕著に出てしまった感があります。

このまま、中韓人の入国拒否をしばらく続けると安倍さんの人気投票率もアップするかも?!

兎にも角にも、なんとかコロナウイルスが最速で終息することを願うのみですね。
オリンピック開催もますます危うくなってきていますし、世界経済も不況へまっしぐらみたいな状態ですし、本当にこの先心配です。

皆さんもくれぐれもお気をつけください。

ではまた次回。

2020年2月13日木曜日

【アメリカ コロナ禍】コロナウイルスはコウモリが犯人?

こんにちは。
益々、コロナウイルスが猛威を振りまくっており、”東京オリンピック開催も延期した方が良いのでは?”なんて言う意見がインターネット上でちらほら出てきているようですが、今回は、このウイルスを人へ移した犯人と言われている、コウモリについて少しお話ししたいと思います。

まず、日本のド田舎以外の地域に住んでいると、コウモリってほとんど実際に目にすることはないのではないでしょうか?私は兵庫県西宮で生まれ育ちましたが、子供時代、遠くの空で飛んでいるのを見たことはありますが(大人に教えてもらって知った)、実際に接触するほど近くで見たことはありません。コウモリよりカラスの方が人間への被害が多いですよね、日本の日常生活では。

一方、北米では、よほど大都会のど真ん中に住んでいない限り、コウモリと言うのは結構身近にいる存在なのです。私の住む地域はミシガンの大都市郊外で、周りは湖や森が豊かな地域で、ここら辺りにある一軒家(やビル)の屋根裏にコウモリが住み着いている場合が結構あります。
我が家も7年ほど前に中古で購入した築25年くらいの一軒家なのですが、数年前のある夜、2階の部屋でくつろいでいると天井の上をゴソゴソ小動物系が何匹か連れ立って歩いている足音が聞こえたのです!まず旦那に相談するとネズミだろうと言うので、ネズミ駆除剤を買ってきて屋根裏部屋に散布してしばらく様子見しましたが、一向に足音は消える気配がありませんでした。それから、お隣さんにも聞いてみると、我が家の前のオーナーが住んでいたときに家の上空をコウモリが飛んでいたのを何度も見たことがあると教えてくれました。一応、自分でもYouTubeやインターネットサイトで結構調べた結果、やっぱりコウモリだと言う自分なりの確証が得られたので(足音や数や活動時間で大体リスかネズミかアライグマかコウモリかが判別できる)、慌てて専門業者を呼んで、屋根裏部屋のあらゆる隙間を封鎖してもらう工事をしました。詳しい工事内容を話すと、この穴のうちコウモリが一番出入りに利用していると思われる主要出口一つだけを封鎖せずに、ここに出られるけど入って来られない出口専門の扉を設けて、コウモリを追い出す作戦です(コウモリは毎晩狩に出かけるので)。これが結構費用がかかるもので、2500ドルくらい払ったと思います。痛い出費ですが、これはどうしてもやっておかないといけない作業なのです。

と言うのも、今回のコロナウイルスでも皆さんお分かりかと思いますが、コウモリは色々な菌を保有しているんです。中国人のように食べることはなくとも、コウモリがフンを落とすことで、菌を空中に撒き散らします。その上、屋根裏部屋に住んでいる場合、屋根裏部屋の床板が糞尿で腐ってしまい、いずれ穴が開いて、その穴から居住空間へ出てくる可能性もあります。よほどこちらから攻撃しない限り、コウモリが人間を襲うことはないかもしれませんが、飛んで羽をパタパタさせることで、体についたバイキンが家中に充満する恐れもあります。ここまでは、普通のコウモリの行動パターンなのですが、なんと!コウモリの中には狂犬病を保有している個体がある一定数いるようで(北米の話)、狂犬病にかかったコウモリは人間も攻撃してくるので、噛まれてしまうと、狂犬病になり、狂犬病の治癒薬は世界でも未だに存在していないため、必ず死んでしまうと言う、恐ろしい事態になります!

狂犬病というと、皆さんご存知の通り、真っ先に思いつくのは野犬やアライグマではないでしょうか?ミシガンではアライグマがそこかしこに出てくるので、毎日馴染みのある動物なのですが、実のところは全く狂犬病の可能性がないわけではないものの、大抵のアライグマは狂犬病にかかっていないそうです。なお、狂犬病とジステンパーの症状は非常に似ているようで、どちらも酒に酔ったようにフラフラと歩き、人や動物に対し攻撃性があるそうですが、アライグマに関しては大抵この症状が出ているとジステンパーだそうです(とは言っても狂犬病の可能性も僅かにあるので触らないに越したことはない)。ちなみにジステンパーは犬科特有の伝染病なので、人間に感染することはありません。

ここで、特筆すべきは、ミシガンでここ50年ほどの間に狂犬病にかかった人の全員がアライグマではなく、コウモリに噛まれたことによる発症だったというデータがあります。その他の州に関してはどうかというと、これまでの(記録にある限りでの)アメリカ全土の狂犬病による死亡者の90%以上がコウモリが原因だったという情報をインターネットで見たことがあります(確か米国政府系の組織の研究結果だったかと・・・)。

要は、コウモリというのは、それを中国人のように食べなくても、身近に接することで何らかの保有菌を受け取ってしまう可能性があるという危険な動物でもあります。もちろん、コウモリの主な食べ物は昆虫ですので、人間にとって厄介な蚊やハエや気持ち悪い虫を駆除してくれるポジティブな性質も持ち合わせていますので、全く人間にとって敵ではありません。ただ、人間に感染する可能性のある菌を保有している個体がある一定数いるので要注意ということです。

皆さんも、北米に来られる場合は、コウモリにご注意を!!

今回は以上です。コロナウイルスがなんとか小康状態になってくれるといいのですが、この先しばらくは心配ですね。

皆さんもお気をつけください。

2020年2月2日日曜日

【米国 コロナ禍】コロナウィルスにおける日米政府の対応の違い

前回でもお話ししたコロナウィルスが益々悪化の一途でかなり深刻な状況になってきました。
アメリカ政府がチャーター便で連れ帰った武漢にいたアメリカ国籍者は、2月中ばまで米軍基地内の施設で隔離されているそうです。その人の中から感染者が見つかったと言う情報は2/2朝現在では出ていないようです。

一方、日本政府が武漢から最初のチャーター便で連れ帰った日本人の中には当初の検査を拒否した人が二人いて(この人たちは翌日に検査を受けることにしたそうですが)、その他の人たちの中から数人の感染者が発見され、あとは当初の検査では陰性だったのに数日後の検査で陽性になったケースがいくつかあったとか。一度目の検査で陰性だったのが後に陽性になると言うのは、前代未聞のウィルスではないでしょうか?非常に恐ろしいですね。

この非常事態を受けて、アメリカ政府は今日2/2の午後5時から、中国全土に過去2週間のうちに滞在して米国へ入国する外国人は基本的にビザステータスに関わらず米国入国を却下されるそうです。この例外者は、米国国籍者の親族が米国内にいる外国人とグリーンカード(永住権)保持者だそうです。昨今、中国へ仕事で出張というケースは年々増えていますいので、日本人だけでなく他国籍者もこれに当てはまる米国居住もしくは訪問者が多いと思います。2週間とはいえ、これに当てはまる米国人以外の人たちにとっては不便になりますね。特にビザで米国内に居住している外国人。これも、米国政府の徹底した国家保護政策なので致し方ないですが。
ちなみに、米国政府は、ここ2週間で中国湖北省へ行った米国人に対しても入国を規制しています。さすがに自国への入国拒否はありませんが、2週間米軍基地の施設内で隔離されるそうです。湖北省以外の中国内地域へ行った米国人は隔離はされないものの、入国の際は厳重な検査を受け、その後2週間は独自の検査報告と自宅待機が米国政府から要されるとのこと (*2/2夕方にこの件は変更になり、湖北省以外の中国他地域へ滞在した米国人も湖北省へ滞在した米国人と同様に帰国の際は隔離されることになったとのことです)。

やはり、米国内にいる米国人を守るため、米国政府は素早く徹底対策を強行することにしたわけですね。米国内にいる米国人としては、ありがたい対策です。しかし、今朝の段階で米国内で8人目の感染者が出てしまいました。マサチューセッツ州ボストンにいる男子学生のようです。恐らく中国人の学生でしょう。金曜日にはシカゴで感染者の妻が夫に感染させた米国初の人から人への感染が出ましたし、今後、米国でも感染が増えそうな状況です。

それに対して、日本政府の対策は、2/1からようやく湖北省に過去2週間のうちに滞在した外国人と湖北省発行のパスポートを保持する中国人を入国拒否するに留まっているようですね。ポイントは湖北省への滞在に限っていることです。よって、中国の他地域からの中国人や外国人はまだ日本へ入国できると言うことですよね。これは、米国やオーストラリア政府の対策と大きな隔たりがあるのではないでしょうか?湖北省からの外国人に限って入国拒否しても、湖北省以外の中国内地域に滞在していた外国人が、湖北省から避難して中国内の他地域にいる感染者から感染する可能性もあるわけで、はっきり言って、日本政府の対策は大して効果がないように思います。それにアメリカやオーストラリアが中国全土に過去2週間滞在していた外国人を入国させていないため、中国からそれらの国へ入国したい外国人はどこか他国で2週間時間を潰す必要があるわけです。そうなってくると必然的に中国の周辺国で待機しようと言うことになるでしょう。しかも日本政府は湖北省以外の中国地域にいた外国人を入国拒否していないので、余計に中国から日本へ逃げる外国人が増えると私は予想しています。その上、日本政府は湖北省に滞在していた日本人で個人的に帰国した人(チャーター便ではなく)の隔離や中国他地域から帰国する日本人の厳重検査はしていませんね。そう言う日本人は、帰国後直ぐに自宅に戻って家族や友人と接触したり、街中に出かけたりできるわけで、これも問題ありだと思います。
あと、これは言語道断だと個人的に思うのですが、この騒ぎがニュースになる前から既に日本に滞在している湖北省出身の中国人観光客が希望すれば観光ビザの延長を日本政府は許可しているとのこと。こう言う部類の人達こそ2次感染源になる可能性が大なんではないでしょうか?

以上のように、中国の直ぐ隣にある国の政府の対策より、遥か遠くにある国の政府の対策の方が厳しいと言うのは一体どう言うことなのか、日本にいる日本人の皆さんはよく考えて、政府に投書なり、プロテスト活動なりで訴えた方が良いのではないかと、元日本人としていささか危惧しております。

とはいえ、中国から遠いアメリカのそれも中西部にいるからと言っても、ここら辺にも中国人学生や中国系移民が多いので、中国系スーパーや商店あるいは中国系が多く住む街にはなるべく行かないように私も個人レベルで対策を取ろうと思います。

早くワクチンが開発されて、事態が収束すればいいのですが・・・。皆さんも充分個人レベルで対策を取って、この危機を乗り越えていきましょう!

ご覧いただきありがとうございました。

2020年1月27日月曜日

【アメリカ在住 生活 経験話】アメリカ政府の国民救済力について

ここ2週間でどっと雪が降り積もっているミシガンですが、日本の寒さも厳しくなっているようですね。でも、なんと言ってもここ1週間での話題は、中国発のコロナウィルスではないでしょうか?
ここ2、3日で感染者がどっと増え(1/26時点で80人)、猛威を奮い始めているという恐ろしい状況になってきていますね。

アメリカでもシアトルとシカゴで2人感染者が出たようで、シカゴはミシガンの西隣ですから、遠いアメリカにいるからと言って油断ならない状況になってきました。
しかも、この病気の発生源である湖北省というところは自動車産業が盛んらしいですね。自動車産業ということは私の住むデトロイトと繋がりがあります。おそらく、デトロイト地域にある企業で武漢にも拠点がある会社が多いと思います。ですので、つい数日前まで武漢に住んでましたとか出張してました、なんていう人が近所のスーパーなんかにいてもおかしくないなと思います。私もマスクしたりして予防しないといけないかなと思い始めました。

しかし、どういうわけか、アメリカ人はマスクを付けたがらないんです。おそらく、マスクして街中を歩くと強盗や犯罪者と勘違いされるからだと思いますが、こういう時はこの風習が仇になるもんだとつくづく思います。日本人のようにみんなで一斉にマスク付けるといいんだろうけど、アメリカ人は基本的に個人主義ですので、”嫌なものは嫌”という考え方の人が多いので、そうならないでしょうね。どうしたもんだか・・・?

さて、昨夜ニュースで知ったのですが、このコロナウィルスに関して、世界各国の中でアメリカ政府が最初に武漢にいる米国籍者をチャーター便で帰国させるという宣言をしたそうですね。それに続いて速攻フランスも名乗りを挙げ、韓国でさえもそれに続いて、そうして6時間後くらいにやっと日本が同様の決定を発表したと言うことらしい・・・。
しかも、アメリカとフランスは、チャーター便で帰国させた自国民を到着後に専用施設でしばらく隔離すると言う段取りを既に取っていると言う、徹底ぶりだそうで。どうやら、このコロナウィルスは10日ほどの潜伏期間中にも感染するらしいですね。となってくると、アメリカやフランスの徹底ぶりは当たり前かなと医療専門家でもない私でも思いました。
それに比べて、日本政府は、今朝の時点で(1/27)は帰国させた日本人を専用施設で隔離はせず、速攻帰宅させて、2週間ほどの自宅待機と体温測定などの自己申告制にするそうです。と言うことは、単純に考えて、帰国時点で症状のない感染者がいたとすると、帰宅して潜伏期間中に家族と接触して感染させてしまう可能性があり、その家族も学校やら職場やら買い物に出かけて、不特定多数の人々に移してしまうことになるかもと言うことですよね。チャーター便飛ばして、既に感染している可能性のある自国民を自国に呼び寄せておきながら、この生半可な対応はどうなんだろうと思いました。日本にいる自国民への影響はどうでも良いのでしょうかね?

この件に関しても、やはり、米国政府と日本政府の国民救済措置は明らかな差があるなと実感しました。まず、米国は国民救済ということに関しては間髪入れずに決定するんですよね。他国がどうしようか考えている間に、さっと決めてしまう。これがもちろん先のイラン攻撃にあるようにネガティブに捉えられる場合もありますが、大抵の場合は国民にとってはポジティブに捉えられます。
こう言った前例が米国政府には過去にたくさんあるので、外国にいる米国人の多くは米国政府に対して”困ったときは直ぐにやってきて助けてくれる”という心強さを感じています。かく言う私も、これが米国市民権取得を決意した理由の一つでした(日本国籍を捨てる決心をした決定打の一つ)。”世界のどこにいても、有事には自国政府が救済主になってくれる”と知っていることは政府に対しての信頼感=支持率にもつながるわけで、ここを疎かにする、あるいは中途半端な対応をすると国力が弱まってしまうのではないかと私は思います。

私が日本人として米国で生活していた14〜15年ほどの間、デトロイトにある日本領事館から”日本人として守ってもらっている”と感じたことは一度もありません。領事館職員の方には申し訳ないですが、はっきり言って”頼りない”の一言です。

この日本政府に対する”頼りない”という感情は、私のような就職氷河期世代の多くは就職の際に痛烈に感じたと思いますが、この感情を海外でも感じなければならなかったのは日本人として生まれ育った人間としては非常に残念でしたね。というのも、ここまで”頼りない”と思わざる終えない出来事があったからなんですが、この話の詳しくは次回の巻でお話ししたいと思います。

今回もご覧いただきありがとうございました。

2020年1月20日月曜日

【米国 移住】日本脱出のススメ?〜その3

少し久々のブログになってしまいましたが、前回の移住先の話の続きをしたいと思います。

前回では、北米移住は年々移民政策が厳しくなってきているため、ハードルが高くなっているけど、アメリカの場合、就労ビザの種類の多さから、中にはまだ取得しやすいものもあるはず、というお話でした。

今回は、北米以外に目を向けてみたいと思います。
まず、日本人が北米と対照的に見やすいヨーロッパです。私はヨーロッパに旅行に行ったことしかなく、住んだことがないので、旅行の経験からの認識しかありませんが、総じて、アジア人差別意識は北米のそれより高いという印象を受けましたね。旅行で行った国は、ドイツ、オーストリア、スイス、イタリア、フランスですが、どういうわけか、イタリアで一番アジア人蔑視されているのをひしひしと感じました。イタリアへは白人アメリカ人の旦那と個人旅行で行き、その他の国へは学生時代にツアーで行っただけなので、この差も影響しているのは否めないですが、ホテルの受付の女性(イタリア人)の対応・態度(フレンドリーさ)がすぐ私のそばにいる旦那への対応と雲泥の差だったのがすごくショックでしたね。これは、ホテルの女性職員だけでなく、空港のグランドホステスなども似たような態度だったので、イタリア人女性に関する一般論と私は認識しています。
後は、レストランなどは、男性・女性スタッフ関わらず、相手がアメリカ人あるいは日本人の観光客というのが明らかだと見るや否や、勘定をチョロまかしたり(メニューの値段以上の請求額とか、オーダーしてもいないのに、どんどんサービスとか言って料理を持ってきて、サービスと言いつつちゃっかり請求しているパターン、メニューに時価と書いてあるものに対して常識的に想定以上(魚一匹の料理に50ユーロくらい)の金額を請求してくるなど)が、あまりに酷かったのを鮮明に覚えています。帰りの飛行機で、お互いもうイタリア旅行はゴメンだという結論に至り、あれから(十数年前)一回もイタリアに行っていません・・・(笑)

もちろん、これは私たちがただ単に運が悪かっただけかもしれませんが、イタリア人女性の態度は複数の場所で同じようなものだったので、ただ運が悪かっただけではないでしょう。ちょっと1、2週間の旅行でもこうだとすると、そういう国に長年住んでいるとどういう生活になるかは想像するに難くないな、というのが私の中でのヨーロッパの国々の印象です。
つまり、ヨーロッパに日本人として居住するということは、北米以上に人種差別の辛さを味わうことになるんだと思います。実際、数年間ヨーロッパに居住したことのある日本人の知り合いのほとんどが同じようなことを言っていました。

それでも、ヨーロッパが大好きでビザや永住権の確保ができる人は、何事も経験第一ですので、移住してみるといいと思います。私はヨーロッパはパスですね。

次は、オセアニア、つまりオーストラリアとニュージーランドはどうでしょうか。私はこの両国に個人旅行で行ったことがあります(それぞれ別々の旅行で)。率直な旅行からの感想として、どちらも”住み易そう”でしたね。特に、ニュージランドは、オークランドとクライストチャーチに行ったのですが、どちらの街も東京の数倍ゆっくり時間が流れている感じで、非常に風光明美で喉かないいところでした。老後住めるものなら住んでみたいですね。ただ、ニュージーランドは、仕事があまりないようなので、定年退職者用のような気がします。
オーストラリアは、ブリスベンとシドニーしか行かなかったのですが、ブリスベンはニュージーランドの雰囲気に通じるものがあった気がします。シドニーは言わずと知れた大都会なので、仕事目的で行くのならいいんではないでしょうか。
オセアニアはどちらも英国色が未だに強い国だと思いますので、中には白人至上主義者もまだまだいるでしょう。だけど、アジア人移民(特に中韓・東南アジア)がますます増えているそうなので、そう言った人種差別勢力も後は時間の問題だとは思いますけどね。
オーストラリアも近年就労ビザの取得が難しくなっているらしいですので、ビザ取得の可能性は北米と似たようなレベルである気がします。移民法の詳しいことはよくわかりませんが、北米と同じ移民大国なのでチャンスがあるのなら日本人の移住におススメできる国ではないでしょうか?

最後に、近年ブームになりつつある東南アジア諸国ですが、シンガポールやマレーシアあたりはインフラもかなり進んで、日系企業の多くが拠点を構えていることから、日本人の移住には人気らしいですね。シンガポールは既にマレーシアより経済がはるか先を行っているので、今から移住は難しいですが、マレーシアはなんとなく良さそうです(私がテレビやインターネットで見聞する限り)。その他の東南アジア諸国にも(特にタイやベトナム、フィリピンなど)日系企業が多く進出していますが、私の個人的意見として、まだまだ治安が日本人向けではないな、という印象です。日本人男性で、体が大きくて体力に自信がある人なら、大丈夫かもしれませんけど、日本人女性にはまだまだ移住先としては向いていないんではないかと思います。


以上です。ここで上記に挙げなかった国や地域は、私の中では移住先として問題外かなと思っています(特に社会主義国や常に情勢の不安定な中東、性犯罪率がかなり高いインド、日本人の仕事が皆無そうなアフリカなど)。あくまで、私の独断と経験や見聞に基づいた考えなので、反対意見も多いでしょう。
もし、どうしても住んでみたい国があるのなら、なんとかして合法的に居住権を取得して(他力本願ではなく、自力で)住んでみるのがいいと思います。日本人の場合、他国に住んでみてしっくりこなければ母国に戻ってこればいいだけの話なんですから。

ただ、移住前に良く移住先のしきたりや治安情報、宗教、文化、時事情報を良く調べることを強くお勧めします。

今回は以上です。
ご覧いただきありがとうございました。

2020年1月6日月曜日

【米国 移住】日本脱出のススメ?!〜その2

明けましておめでとうございます。

この冬はミシガンは暖冬に見舞われております。雪が兎に角少ない!これは大助かりです。我が家は”ちょい田舎”な地域に住んでいる上、舗装された住宅街ではないので(舗装されていない土の道路)、雪かきが大変なんです。しかもドライブウェイという、家に横付けされたガレージまでの敷地内の小道が50メートルほどあり、その先にさらに100メートルほどの私道があるため、ここに積もった雪を自分たち(うちを入れて3軒)で除雪する必要があります。夜に大雪が積もると、朝出かける前にこの雪かきをしないと車がハマって出られなくなるので、この作業に1時間は少なくともかかるんですね。雪が少ないということは、この作業が省けるので、大変有り難いわけです。

さて、昨年の最後のブログでは、日本の若者を中心に海外移住を考えている日本人が増えている(?!)というお話をしましたが、今回は、その移住先の国は?!というお話をあくまで私見で語っていきたいと思います。

まず、私のおります、アメリカですが、皆さんもすでにご存知の通り、既にアメリカに住む外国生まれの移民で(私も含め)飽和状態になりつつあり、もはや既得権争いになっています。早い話が、”より昔にアメリカへ移住してきた人が勝ち”ということです。ここ十数年前からはそれを悪化させるかの如く、中南米からの不法移民が押し寄せているため、アメリカ政府の移民政策は年々厳しさを増しています。トランプは必ずしも移民反対ではないのですが(発言を聞く限り)、これからやってくる移民はアメリカ社会に十分貢献できる能力あるいは財力がある者に絞るべきだという考えなので(私もこれには同感)、特に家族と雇用ベースの移民ビザの審査基準がかなり上がっています。アメリカ人の多くは、こういう風潮に相まって、アメリカにいる外国人を色眼鏡で見ているのが現状です。そもそも、何が何でもトランプを倒したい民主党は、不法移民と合法移民を引っくるめて、今アメリカにいる移民にさっさと市民権を与えて、そのお返しに自分たちの政党に投票してもらう作戦を狙っているので、わざと不法移民と合法移民を一緒くたにして匿おうとしています。このため、物事の本質を見極めることのできないあるいは時事に疎いアメリカ人は合法移民と不法移民の区別がついていません(私はこういう部類の人とは付き合わない主義)。

悲しいかな、これがアメリカ社会の現状で、これからアメリカ移住を考えている人は、この点を覚悟しておいて損はないと思います。さらに相当な時間と金銭的かつ学業・職能的な準備が必要だし、たとえ準備万端であっても就労ビザやグリーンカードを自力で取るにはかなり運に頼ることになってくると思います。というのも、アメリカの移民法は政権交代のたびにコロコロ改正される上、国内景気・情勢によってビザ発行数が上下するためです。

私がアメリカへやってきた時も9.11以降だったので既に全カテゴリーの就労ビザは厳格化していましたが、私が取得したH1bビザのくじ引きはまだなかったので、今よりは取得可能性が高かったと思います。若い時に決心して準備して結果的に吉となったわけですが、それより運の良さがあったんだと思います。

そこで、多くの外国人が思いつくのが、”アメリカ人と結婚してグリーンカードを取るのが一番手っ取り早くて、簡単”ということだと思います。実際にグリーンカードありきで、アメリカ人と付き合うことを目指している日本人を多く見てきました(日本でもアメリカでも)。これは、はっきり言ってアメリカの移民法に反しているので、お勧めできませんし、たとえ、この下心を隠したままうまく結婚に至って、グリーンカードを取得できたとしても、その後にどんでん返し(泥沼離婚など)がやってくる可能性が高いので、なるべく避けた方が良いと思います。これはあくまで私見ですが、基本的に合理主義(損得感情が高い)のアメリカ人の多くは、外国人と結婚してその外国人配偶者が結婚ベースのグリーンカードを取得した場合、相手にグリーンカードを”あげる”という考え方です(口に出さなくともこう心の中で思っている場合が大半)。つまり、”自分のおかげで相手は世界中の皆が欲しがるアメリカグリーンカードを手に入れた”と思っているわけです。こうなると、どうしても外国人配偶者よりアメリカ人配偶者の方が立場が有利になってしまいます。この優位性は、実は離婚訴訟でも裁判官の判決に影響するそうです(離婚理由にもよりますが)。つまり、裁判所も結婚ベースのグリーンカードは外国人にとってアメリカ人配偶者からもらった資産として受け取られているということです。夫婦でアメリカに住んでいる場合はこの立場に陥るのがほとんどです(気付くか気づかないかは本人次第ですが)。よほど、既にアメリカに自力で移住して来て、仕事も成功していて収入も高く自立している外国人がさほど収入が高くない(もしくは職なしの)アメリカ人と結婚した場合は例外ですが(このケースは稀)、そもそも、グリーンカード目的でアメリカ人と結婚する外国人はこの部類には当てはまらない場合が多いんですね。要は、結婚してグリーンカードをスポンサーしてもらう場合、こういうリスクが伴うということを予め覚悟する必要があります。だから、このパターンで付き合い始めて結婚してグリーンカードを得た人は、足元見られてしまって、結局離婚して国へ帰ることになったという話を良く聞きます。まさに他力本願が仇になったというケースが結構多いんです。

ですので、アメリカ移住ありきで、”一番手っ取り早い結婚ベースグリーンカードが欲しい→そのために兎に角アメリカ人と結婚したい”という考えは捨てた方が良いです。どうしても”移住先はアメリカしか考えられない”という人は、何とか自力でアメリカ移住の道を切り開いてください。いきなりグリーンカードは無理でも、比較的取得しやすい学生ビザあるいは就労ビザ(特に駐在員ビザ)という手があります。そこからグリーンカードへ繋げる努力を何年かかっても地味に続けていればグリーンカードへ到達する可能性は上がります。

上記で、”移住先はアメリカしか考えられない”人という表現をしましたが、私も結果的にはこの部類に入っていたわけですが、当時その他の国を全く考えなかったわけではありません。事実、アメリカのビザ取得は既に厳しいという話は聞いていたので、カナダのビザ基準を結構真剣に調べました。オーストラリアも少し調べたはずです。ただ、カナダの就労ビザは当時既にポイント制(学歴・職歴・年齢でポイントが加算される)で統一化されていたので、就労ビザは1種類しかなかったかと思います(記憶が曖昧ですみません)。それに対して、アメリカの就労ビザは無数に種類があり、そのうちの(当時)一番取りやすいと言われていたJビザとどちらが取りやすいかと考えると、私の答えとしてはどっちもどっちかな、という結論が出たことを覚えています。だったら、日系の仕事がより多そうなアメリカにしようと思ったわけです。
つまり、カナダ移住も巷で言われているほど簡単ではないということです。やはり、自国で学歴、職歴、財力的な準備が相当必要だと思います。

ということで、”じゃ、北米はどちらも移住はハードルが高いので諦めろ”ということかと思われるかもしれませんが、そうではありません。確かに、いきなりグリーンカードを狙うのはほぼ無理と言えるかもしれませんが、留学で、もしくは駐在員でまずはアメリカへ入国してそこから地道に人脈や実力を養っていくと、かなりグリーンカード取得の可能性は上がってくると思います。

では、次の巻ではその他の国・地域への移住について、私なりの考えを語りたいと思います。

ご覧いただきありがとうございました。


コロナワクチン~モデルナ二回目接種でワクチン接種を完了しました!

 こんにちは! 先週末に遂に2回目のコロナワクチンを接種して、今回のワクチン接種を完了しました。 結論から言うと、やはり、2回目後の方が副反応がきつかったですね。 この時の動画 をYoutubeで挙げていますので、是非ご覧ください。 ただ、そのキツイ副反応も接種後24~36時間で...